Category Archives: 03-第3回研究会の記録

第3回桐生地区口腔ケア研究会

第3回桐生地区口腔ケア研究会

   日時:平成23年2月5日(土)15:00~
   場所:桐生商工会議所6F ケービックホール
   〒376-0023 群馬県桐生市錦町3-1-25
   TEL 0277-45-1201   FAX 0277-45-1206

本研究会は日本歯科医師会生涯研修認定,日本歯科衛生士会生涯研修取得単位対象です。詳しくは各団体の担当者へお問い合わせ下さい。

—《プログラム》—-

話題提供(15:00~15:15)
  「アバンド™の製品紹介」 アボットジャパン株式会社 担当者

■ 開会挨拶(15:15~15:20) ■
  桐生地区口腔ケア研究会 代表世話人 塩崎泰雄

■ 一般口演(15:20~16:30) ■
  座長: 桐生薬剤師会 松井孝史
  1.桐生市歯科医師会会員の訪問歯科診療に関するアンケート調査結果について
    (社)桐生市歯科医師会 田中清貴,他9名
  2.当有料老人ホームにおける口腔内環境改善への取り組み
    ~口腔ケアアセスメント票の活用~
    ファミリーホーム コスモス相老 下山千寿子,他8名
  3.当施設における口腔ケア・口腔機能向上が目指すもの
    社会福祉法人 桐生市社会福祉協議会 桐生市川内デイサービスセンター 大塚 徹

  座長: 社)桐生市歯科医師会 小林 司
  4.要介護高齢者と歯科衛生士 ~介護現場での対応~
    NPO法人群馬県歯科衛生士会,特別養護老人ホーム サンライズさかいの 新井喜代子
  5.NSTが歯科医に望むこと
    恵愛堂病院 栄養課 狩野彰子,他9名
  6.13年間の在宅服薬管理指導と薬剤師居宅療養管理指導の実状報告
    トモニティ(株) ひまわり薬局 中里敏子,他2名

  座長: 桐生厚生総合病院 岡田克之
  7.歯に起因した褥瘡性潰瘍について
    全仁会高木病院 看護部 金丸真奈美,他3名
  8.アバンド™を併用して治療した難治性下唇潰瘍の1例
    全仁会高木病院 栄養科 仲澤朱実,他10名

■ 特別講演(16:40~17:55) ■
  座長: 恵愛堂病院 山田 勲
   「外科周術期における口腔ケア―栄養管理を含めて―」
       原町赤十字病院 第1外科部長 内田信之 先生

■ 閉会挨拶(17:55~18:00)■
   桐生市社会福祉協議会 大竹広信

■ 懇親会 ■
(研究会終了後,情報交換会がありますので,最後までご参加下さい)

   共催:桐生地区口腔ケア研究会
       アボットジャパン株式会社
       ティーアンドケー株式会社
       (社)桐生市医師会
       (社)桐生市歯科医師会
       NPO法人群馬県歯科衛生士会東毛支部
      桐生薬剤師会
       (社)群馬県栄養士会桐生支部

03-01 桐生市歯科医師会会員の訪問歯科診療に関するアンケート調査結果について

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03-01 桐生市歯科医師会会員の訪問歯科診療に関するアンケート調査結果について

(社)桐生市歯科医師会 地域医療連携プロジェクト・口腔ケア部門
○田中清貴,金子孝和,金子浩之,小林 司,須永 亨,中島正光,星野浩之,増山剛義,
須永 實,塩崎泰雄

目的:桐生市歯科医師会では,各医療機関や各種施設団体などとの連携をはかりながら,桐生地域の介護施設における口腔ケアの実施体制の確立,口腔ケアの普及・啓発活動の充実を目的に地域医療連携プロジェクト・口腔ケア部門を立ち上げた。前回の口腔ケア研究会では,介護施設の協力歯科医ならびに各種介護施設へ口腔ケアに関する調査を行い,口腔ケアの実施状況と課題点などについて報告した。そこで今回は,施設入所者や在宅の患者さんに対して,実際に我々歯科医師がどのような訪問診療を行っているか実態を知ることで,今後の訪問診療と口腔ケアのあり方について検討するため,当会会員にアンケート調査を行ったので報告する。

方法:平成22年11月24日に当委員会で作成したアンケート調査を実施した。
結果:当会会員23名から回答を得た。そのうち,介護施設の協力歯科医は12名であった。調査内容から,年間の訪問診療患者数や出動回数にばらつきが大きいため,年間患者数が12名以上の群(7名,以下A群)とそれ以下の群(16名,以下B群)の2群に分けて検討した。診療について,A群は,全員が施設の協力歯科医であり,訪問診療を紹介される方法は,患者・施設・ケアマネージャーからの依頼と多岐にわたり,訪問先は,施設が最も多く次に患者宅,診療内容は,義歯作製・調整,抜歯,その他と幅広く,診療時間帯は,昼休みが一番多く,休診日,診療時間中となっている。B群は,紹介される方法は,患者からの依頼が多く,訪問先は,ほとんどが患者宅,診療内容は,ほとんどが義歯作製・調整であった。診療時間帯は,昼休みが一番多く,夜(診療後)や休診日となっている。また,口腔ケアについて,患者に対して口腔ケアの必要性を感じるかでは,A群B群ともに感じる・非常に感じるがほとんどであるが,実施については,A群では全員実施しているが,B群では実施しているとしていないに分かれた。口腔ケアの勉強会やスタッフ教育に関しては,A群よりもB群の方が必要性を感じているという結果であった。

考察:A群は,主に施設を中心に訪問診療を行っていると思われるが,診療時間帯などから継続的に十分な口腔ケアを行う時間はないと思われる。B群は在宅患者の訪問診療を行っていると思われるが,義歯中心の診療を行っており,口腔ケアを行う機会がほとんどないと思われる。このように,訪問診療に際し口腔ケアの必要性を感じているが,実際は歯科医師による十分な口腔ケアは行われてない。今後,訪問診療での口腔ケアをどのように行うか,施設・在宅と条件に違いはあるが,診療体制などを含めて検討する必要性がある。

03-02 当有料老人ホームにおける口腔内環境改善への取り組み

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03-02 当有料老人ホームにおける口腔内環境改善への取り組み
~口腔ケアアセスメント票の活用~

ファミリーホーム コスモス相老1),(社)桐生市歯科医師会2)
○下山千寿子1),寺山由紀1),齋藤千賀子1),星野明美1),福田紀江1),荒川純也1),
星野浩之2),小林 司2),金子孝和2)

目的:近年,要介護高齢者に対する口腔ケアは気道感染の予防・摂取嚥下機能の向上・栄養改善等に有効である事が示され,高齢者介護の現場において重要性が認識されてきている。今回,当ホームでは歯科医師による口腔ケアの指導を受けた後,口腔ケアアセスメント票を用いた口腔ケアの改善に取り組んだため,結果をここに報告する。

方法:全入居者34名のうち,入院や拒否の方を除く30名(平均年齢84.9歳)を対象に口腔ケアアセスメント票に沿ってアセスメントを実施し,桐生市歯科医師会の歯科医師による講習を受けながら口腔ケアの改善に取り組んだ。要介護者の居室にケアの内容や重点箇所を記した表を設置し,ケアの統一をはかり,さらに毎食後確実に口腔ケアが行われるよう『口腔ケア確認表』を作成。約5ヶ月間改善に取り組み,前後の口腔内環境の比較を行った。

結果:口腔内の衛生状態では,プラークの付着が改善した方が5名,食渣残留の改善が4名,口臭は1名に改善を認めた。歯科疾患に関しては,重度歯周病が改善した方が3名,重度う蝕の改善が2名であった。また,臼歯部での咬合がなかった3名が義歯を作成したことにより,咬合の改善をはかることが出来た。口腔ケアの意識としては,以前と比べケアの自発性を認めた方が1名,歯科往診を受診する方が週2~3名程度から週6~7名に増加し,往診歯科医師より“以前と比べ口腔内環境が改善された”と評価を受けることが出来た。

考察:口腔内の状態は千差万別であるため,個別性のあるケアが必要であり,また,そのケアがスタッフ間で統一され,継続して行われることで初めて改善されることだと学んだ。今後もこのようなケアを継続し,更なる口腔内環境の改善・ケアの質の向上を目指していきたいと考える。