03-03 当施設における口腔ケア・口腔機能向上が目指すもの

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03-03 当施設における口腔ケア・口腔機能向上が目指すもの

社会福祉法人 桐生市社会福祉協議会 桐生市川内デイサービスセンター
○大塚 徹

当センターでは約2年半前から,桐生市歯科医師会様,群馬県歯科衛生士会様のご協力のもと,ご利用者様への口腔ケア及び口腔機能向上の支援を行っています。主な実施内容は,歯科衛生士さんによる定期的な口腔ケア指導を始め,日々の歯磨きや口腔体操,月1~2回のアセスメント等となっています。開始当初は,あまり乗り気でない方もいらっしゃいましたが,今ではセンターでの当たり前の風景となっています。

口腔ケアや口腔機能向上は,お口の健康だけでなく,全身の健康につながると言われています。また,一方で私達デイサービスの職員は,ご利用者様に,その方の能力に応じた,自立した在宅生活を送って頂けるよう,ADLやQOLの向上の支援を行っています。そのため,当センターの口腔ケア・口腔機能向上は,歯磨きそのものを上手に行って頂くことともに,「食べる・しゃべる・呼吸をする」機能の向上の支援に重点を置き,そのことにより,ご利用者様に少しでも生活の質を高めて頂くことを目的としています。

昨年11月に,めでたく100歳の誕生日を迎えられたご利用者様がいらっしゃいます(Tさん・女性)。昔から無口な方だそうで,あまり感情も表に出さない方です。また,(決して清潔感がないのではありませんが)身だしなみ等にあまり関心も示しません。更に,年齢の割に自立度が高いため,あまりご家族も積極的には介護を行っていらっしゃいません。このTさんに,当センターでの口腔ケア・口腔機能向上の支援を通してある変化が見られました。私達が口腔ケア・口腔機能向上を行うにあたって目指す,一つの指標となったともいえるTさんの事例を紹介します。

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